どうせ学年が上がったら勉強、勉強の毎日になるんだから、あまり早くから勉強ばかりさせては可哀想、と言うのがドイツ人が言いがちなこと。
だから、小学生のうちから宿題以外に家庭学習をさせている家庭は珍しいと思われます。
うちは学校のやり方に不信感があったので算数だけ家庭学習もさせていました。
すると、どこの小学校でも、「先取りはやめてほしい」と嫌な顔をされました。
「もう知ってる」と話を聞かない子供がいると授業が進行しづらいのはわからないでもない。でも、わかるまで個別に教えておいたほうが、つまづいた時に時間を取れていい!というのが、いまだ揺らがない持論です。
昼食からは学童の領域
学校の勉強を持ち帰ってこないから何をやっているのかわからない、と上に書きましたが、これは学童保育に行かせていたからです。
学童、といってもドイツの地域ごとに言い方が違います。Hort(ホォァト)と呼ぶ地域もあれば、OGS(オーゲーエス)と呼ぶ地域も。OGSはOffne GanztagsSchuleの略。
学童と学校が融合しておらず、学校が終わってから個々が申し込んだ学童に行く、というスタイルのところもあるみたいですが、私の子供が行っていた3校はどこも、学童が小学校と半一体化していました。
半一体化、というのは、小学校と学童は別の組織で、学童の時間帯はクラスを受け持つのも学童の職員。でも、学童の時間帯も子供達は校舎を利用していた、という形式です。
基本的に学童は昼食からの時間を引き継ぎ、学童の職員と給食職員が子供たちが昼食を食べる世話をします。担任の担任業務は昼食まで。
大体の学校が外部のケータリング会社に昼食を注文していますが、どうせろくなものが出ない、くらいに期待値を低くしておくと、がっかりが少なくて間違いがないです。
昼食の後は学童の先生が子供達に宿題をさせ、終わった子供は帰る時間まで自由に過ごします。
学童の申し込みやすさは学校によってかなり異なります。共働きが条件で、雇用主からの証明書の提出が求められるといった厳しいところもあれば、申込者のほとんどに席が用意されている場合もあるし、学校の基本方針によっては学童は基本的に全員行かせて下さい、という学校もあります。このあたりは小学校選びの時にも気をつけるべき重要なポイント。
学童の先生は宿題はさせるけれど、教えてはいけないそうです。小学校教諭の資格とは別の資格で働いているから、というところでしょうか。
学童に入れないと昼頃にもう子供が帰宅してきてしまう。場合によっては迎えに行かなくてはならない。
学童に入れると帰ってくる時間は15時ごろになります。宿題の面倒も見なくてもよくはなりますが、終わらせた宿題は学校に置いておくように指導されてしまうと、学校で何の勉強をしているのか親には本当に何もわかりませんでした。
学校が決めた休みがある
日本の小学校はカレンダーの祝日・休日しかなく、日曜日が授業参観日だと、振替で休みの日もあるかも?くらいです。
ドイツも「学校見学日」で土曜日に特別登校日があったりすると、その振替休日が発生します。
最初に「小学校が選べる」と書きましたが、だからこそ、小学校入学前には就学前の家庭が候補の小学校を見学して回ることになり、そのために「学校見学日」がある、というわけ。
しかしそれだけでなく、飛び石的な祝日があったりすると、学校独自の判断で間の日を休みと設定することもあります。
また、年間に何日かは「研修日」とされていて、子供は「自宅学習」する日もあります。
こういったことは突然決まるわけではなく、年間スケジュールとして事前に発表されているし、州全体が休みではない日の場合は、学童は事前申込者がある子供は預かってくれることも。(でも別料金)
宿題がない日は多い
まず、うちの子供達が行った学校は、どの学校のどの学年のどの担任も、金曜日には宿題を出しませんでした。
それに加えて、夏休み、秋休み、冬休み、イースターをはじめとした宗教関係の休みなど、休みが多いドイツの学校ですが、先生からの宿題は出ません。
休みの時に宿題を出されると、子供心には「えー」と思ったものですが、先生には宿題をまとめる手間があり、しかも宿題が戻ってくると見直しの手間がある。
日本の先生たちには頭が上がりません。
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