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ドイツで子供の学校を選ぶ時

うちには7年生、4年生、2年生、の女の子が三人おり、三人合わせるとブランデンブルグ州の小学校1校とNRW州の小学校2校を経験しています。

その経験から個人的に思うことを挙げてみます。

※ドイツでも州によって規則は違うので、個々の項目についてはご自身でリサーチを!※

通いやすさ

まず、小学校には校区はあり、近くの小学校に通わせることを推奨されますが、遠くを選ぶことも可能。

理想の小学校はどうしてもここ!毎日の送迎なんて苦じゃないわ!

という人はドイツ人には多く、どの小学校でも驚くほど遠くから連れてきている人が必ずいました。

親にその覚悟ができても、それから在校中ずっと、子供が友達と遊びたい時、友達も送迎が必要になるけど大丈夫か、なんてことも考えましょう。

うちの子にも遠方からのお誘いは常にあり、遊びに行く時にはあちらの親が一緒にお持ち帰りしてくれますが、遊んだ後に迎えに行くのが億劫なのです。下の子が小さかった時代なんかは特に、「もう断って・・・」と思ったもの。

なんてことをいう、怠惰な親のほうが少ないかもしれませんが。

あと、懇親会だったりクリスマスイベントだったり、地域によってはSt.Martinだったり、夕方からのイベントがあることも。

であることが多いようです。個人的な経験では、7時ごろに始まり、10時までかかる、なんてことも。こういうのも覚悟しておいた方がいいです。

うちは3校経験したうちの1校がそこそこ遠かったので、こういう時は「もっと遠い人は大変!」と思ったものです。

担任

担任もクラスも、毎年シャッフルしないと思っておいたほうがいいと思います。1年我慢したらいい、という問題ではない。低学年の数年は同じ先生で、学年が上がったら高学年の先生に変わる、というパターンもありますが、数年は同じ先生。

そして、それだからこそ、授業の進行度やイベントもかなりゆるく担任に委ねられていることもあります。

同学年に2クラスあると、片方のクラスだけすごく遅れている、なんていう話も聞きます。

長女の時は、最後があまりに遅れていてカリキュラムを網羅しきれなさそうだったので、最後の学年では図工や体育の時間を犠牲にし、猛スピードでやっつけていました。

あと、担任の張り切り具合でたくさん校外活動に連れて行ってもらえたり、もらえなかったりする場合も。

長女は担任運がなく、エピソードに欠きません。

担任は選べないのに、どう気をつけようがある?と思った方。

毎年シャッフルしないので、何年後にはどの先生達が一年生を受け持つか、予測はできる!

そこで評判が悪い先生に当たりそうなら、ハズレクジを引く覚悟はしておいたほうがいいと思います。

午後保育


ドイツの学校はお昼ご飯を食べるところからが「午後保育」として、担任教師ではない、保育教諭の担当となります。

しかし、申込者全員が午後も面倒を見てもらえるわけではない学校もある!

午後保育がないとどうなるか?

毎日お昼に迎えに行って、自宅でお昼ご飯を食べさせ、その後に宿題を一緒にやることになります。

エリア

・・・てなんのこと?という感じですが、学校の近くの雰囲気です。

治安、という意味よりも、それ次第でその小学校にどんな家庭の子供が集まるか推測できるから。

公立の学校でも、お屋敷が集まるエリアならば、高学年になると子供達は競って財力を見せつけ合うかもしれません。

逆に、裕福でない子供が多いと、子供の学習の進行度まで見てやる余裕がない家庭が多く、授業のレベルが低いかもしれません。

残念なことですが、私の経験では、後者のグループのほうが外国人への風当たりは強いです。ほら、私たちって見るからにガイコクジンですから。

トイレや給食

優先順位は低いといえば低いけれど、ここにも着目。

トイレが建物の中にない学校。

トイレが汚い学校。

どうしても学校の選択で二つに一つで悩んだら、これについても考えてみるといいかもしれません。

教室がある建物の外にトイレがある学校は、単純に安全上でリスクがあります。実際に事件も起きています。

うちの子が行った学校の一つは、2棟ある建物の間にトイレだけの建物があり、授業中にトイレに行きたい子供がいると、一人で行かせると危ないので、数人で連れ立って行かせる決まりになっていたそうです。

が、そうすると、そこで遊んじゃって戻ってこないよねぇ。

そして、繊細な子はトイレが汚いと我慢したりもしがち。

ドイツに来て思うのは、日本の小学校の、子供自身に掃除をさせるシステムは素晴らしかった、ということ。

子供が自分で掃除をするからこそ、公共の場所を汚さないという精神が生まれると思うのです。

監督をする先生の労力には感謝しかありません。

ドイツの場合はトイレはもちろん、教室も清掃業者が入ります。そのせいか、トイレットペーパーを床に撒き散らしてみたり、トイレが子供の好き放題にされることも多いらしいけど、積年の汚れで掃除をしても汚い、というケースも。

給食が美味しいかどうか、というのもそこそこ大事。

やたら高いけれどまずい。ろくなものが出ない。

そうなると、特に学年が上がってくると、学校で出されてる給食をたべずに家から持って行きたがる子供の話を聞きます。

給食の質で学校を決めるのは本末転倒ですが、迷ったらそれも計算に入れて。

というわけで

色々書きましたが、結局のところ何かを犠牲にして妥協して決めるのが普通。

ただ、周りを見る限り、ドイツ人は割とカジュアルに小学校を転校させる傾向があります。

だから、一度入学しても、合わないと感じた場合は悩みすぎないで再び探し始めてもいいのかもしれません。

もう一つ覚えておくといいかもしれないのが、父兄をとりまとめる代表係の存在。

この係をつとめる親のお子様は結構先生から贔屓されます。

はい、どこの国でも先生も人間。

贔屓もある。

いじめもある。

有能な先生もいれば、無能な先生もいる。

子供がいうことを聞くとグミをあげる、という教育方針の先生の話さえ聞いたことがあります。もちろん、そのうち子供はグミなんか欲しくなくなった、という展開。

日本の普通の学校よりも、先生の自由度は高いです、はい。

あなたの子供がお友達になるのにオススメなのは、この子とあの子と・・・と先生から名前リストを渡されたこともあります。

逆に偏見を感じたこともある。

社会的模範として子供の前に存在することを期待されている職業の人たちですが、やっぱり人間ですから。

あと、「普通の学校」と、「○○メソッド」の学校があり、うちの娘達が現在在籍しているのもモンテッソーリなんですが、普通の学校と特別な学校の両方を経験して思うことが。

学校の方針が特別だと、学校も親に特別な期待をしている(かもしれない)。

うちの今の学校は、良くも悪くも勉強以外のイベントも多いし、日常的に親が学校生活に関わる要請も多し。

・・・・・・・・・・

と、とりとめもなく書きましたが、結局クラスメイトは選べず、たった一人の同級生のせいで学校生活が救われるかもしれないし、逆かもしれない。

そして、えらそうに語る我が家が学校選びで成功したか、というと、全然です。

むしろ、失敗したな、と思う経験ばかり。

そして、結局のところそんなに選択肢はなく、選べないことが普通。何かを犠牲にして選ぶので、その時に少し参考にしてもらえたら、と思っています。

そういう時の合言葉は一つ。

「小学校は永遠ではない」。

耐えましょう!良き日が来ることをひたすら願って・・・

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