ドイツは州によって独自のルールを敷ける自由度が高く、学校システムも州ごとで差があります。たとえば小学校=Grundschuleの基本年数さえも州ごとに違っています。
うちは一度州を移る引っ越しをして転校。その時に入れた小学校が家から遠かったので、再び小学校を近場で転校。こうして、家族単位では3校の小学校を経験しています。
そんなうちの経験から、うちが経験した三校に共通していて、日本の小学校と違っている点についてあげていきたいと思います。
学校は選べる
自宅近くでも職場近くでも、何にも近くなくても、好きな学校に申し込めます。ただ、学校側も学校までの距離が近い家の子供を優先的に受け入れるので、遠いところに申し込むのにはリスクもあります。
一度通い出しても、引っ越し以外の理由での転校も可能です。担任が気に入らなかったり、友達ができなかったり・・・
送迎が必要になることがある
送迎は強制ではないけれど、送迎する家庭が多いです。
交通手段は徒歩もあれば、自転車もあり、キックボード(Roller)が多い学校もある。もちろん、公共交通機関を使って通学する子もいるし、通学バスがある学校もあるよう。

どうやっても車で送り迎えしないといけない場合、どの学校にするか迷ったら、車がとめやすい学校を選ぶ、という手もありますね。
入学のタイミングは「絶対でない」
日本は「〇月〇日の時点で6歳になっている子供は全員その年の四月に入学」
ドイツは「〇月〇日の時点で6歳になっている子供は基本的にその年の夏に入学」=6歳でも入学させない方法もある
「それ以降に6歳になる子でも、希望すればその年の夏に入学できる。」=5歳でも入学させられる
結果として、入学時にまだ5歳の子もいれば、7歳の子もいたり。スタートがバラバラ。
ドイツ人には「早くから学校に入れて勉強されるなんて可哀そう」という考えの親がそんなに珍しくなく、遅らせる人も割といます。
親が希望すれば簡単に遅らせることができる州もありますが、医者の診断書がないとダメ、というようなところも。
(医者が診断書を書くとしたら、理由としては「おしめがはずれません」とかだったりする、という話を聞いたことがあるけれど、実際どうか、まではわかりません。)
留年もある
入学がバラバラですが、卒業の時点の年齢もまちまち。成績に問題があると、留年することをすすめられることがあるからです。
留年するかどうかを決めるのは、杓子定規に成績が全て、というわけではなく、要相談。
ドイツは小学校の「次の学校」が中学校ではなく、Gymnasium(ギムナジウム),Gesamtschule(ゲザムトシューレ), Realschule(レアルシューレ)と三形態に分かれます。
GymnasiumとRealschuleを足して割ったような性質なのが、Gesamtschule。大学入学に必要とされるテストがAbitur(アビチュア)が受けられるのがGymnasiumとGesamtschule。Realschuleを出た後には職業訓練を受けるのが主流。
小学校の「次の学校」の進学先の希望次第で、ボロボロの成績でも留年させずにストレートに小学校を終わらせるケースもあるようです。
でも、大学といっても総合大学もあれば専門大学もあり、そしてギムナジウムにいても必ずしもAbiturが受けられるわけでもない。そこでも最低限の成績をおさめていていないと受験もできない。Abiturを受けていないからといって絶対に大学に行けないわけではありません。やる気と能力がある人のための例外的措置はできています。つまり、複雑。 そして、調べた後にもシステムが変わる可能性があるので、これは必要な時に必要な人が調べてもらいましょう。 個人的に必要が出てきて調べたら、また記事にします。
成績の評価の順が日本と逆
日本だと「オール5」というと嫌味な感じがしますが、ドイツで「オール5」というと絶望です。良い成績=1。逆ですね。
逆なことはたくさんあって、掛け算の表でも、1の段、というと1x1、2x1,3x1といった調子で、右側に連なります。そもそも数字の読み方も逆だもんね。(二十五、じゃなく、五と二十、と読む)
朝食の時間がある
幼稚園も同様ですが、小学校でもやっぱり「朝食」の時間があります。各自持参のスナックを食べます。大体、パンにチーズやハムを挟んだものと果物なんかを持ってくるもののよう。

うちが経験した学校では、「朝食」に甘いもの禁止。ゆえに、パンにヌテラ(チョコペースト)を塗って持ちこむのもアウト、というルールがあります。
インスタでアンケートをとったところ、ナッツアレルギーへの配慮から、ナッツ類の持ち込みを禁止にしている学校もあることが分かりました。
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